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小説や毎日の環境状況です。。。
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朝、いつものように気だるげに目を擦りながら起床すると妹がいた。
ずいぶんとニコニコしている。寝起きは基本的に体を動かしたがらない妹にしては珍しい上機嫌具合だ。 「おはよう」 「おはよ~♪」 とりあえず挨拶を交わすとうれしそうに挨拶を返してくれた。見ているものを笑顔にさせるようなひまわりのような笑顔に心が安らぐ。 「今日は何日?」 俺は妹の問いに簡潔に答える。 「六月十日。お前の誕生日だろ?」 妹は力いっぱい頷いた。 そう。今日である六月十日は、 うちの妹の誕生日なのだ。 『あははははは』 俺と妹の二人の笑い声が重なる。日曜の朝は「ハヤテのごとく」を見て笑うというのが俺たちの日課と化していた。 正直こんな朝っぱらからやるようなアニメではないと思うのだが妹も満足しているのでまあ別にいいかという気になってしまう。 何より、この俺もなんだかんだで日曜の朝を楽しみにしているのだから。 「兄ちゃんおもしろいね」 そうだな、と答えてテレビに視線を戻す。妹もそれにならい再び画面を凝視した。まだまだ小さな体は俺の間に座って、手に汗握る展開に目が釘付けになっている。 まだまだ子供だな。なんて当たり前のことを思っている瞬間がもっとも和む瞬間なのだといつだって感じている。 シスコン。 それがどうした。 いずれ俺も「お兄ちゃんの入ったお風呂になんて入りたくない」なんて脳髄にバットでガツンとやるようなことを言われるんだろうけどそれはまだ先のことさ。 今はただ、 一緒にテレビを見ながら体を摺り寄せてくる可愛い妹に慕われているというだけで満足なのだ。 「やったー。ポケモンレンジャー買ってもらったぁー♪」 DSを片手に喜びに今にでも跳ね回りそうな妹によかったなと声をかけた。 全く。本当に無邪気なお年頃だな。 悩みも焦燥も偏見も痴情の縺れも何も味わった事のない子供特有の濁りのない真摯で清澄な瞳。 そういう眼を見ているとごちゃごちゃと汚れてしまっている自分が嫌になる。ほんと、嫌になるよ。 妹はさっそくDSを起動させる。俺は隣で読書に勤しむ。 肩に急に重力が増した。妹が頭を乗せてきたからだ。 文句の一つでも言ってやろうかと目を傾けるが、 「えへへ~♪」 その笑顔に免じて勘弁して置いてやるという気になってしまうから侮れないのだ。 両肩のバランスが取れなくて腕にも疲れが少しずつ溜まってしまう。 けれども、その肩の重みが何故かとても温かかった。 夕飯にはお寿司を食べに行った。うちは基本回転するお寿司しか食べに行かない。ちなみに俺が家族と夕飯に出かけるのはかなり久しぶりのことだった。 反抗期。親と一緒に出かけることの卒業。 そんな親のことをわずらわしいと感じる感情なんか皆無なままに妹ははしゃいでいる。しきりに俺の膝の上に乗りたがる妹をいなすのは中々骨の折れる作業と言える。 先に車を出た俺と妹は手を繋ぐ。万が一車道に出てしまって車に轢かれる危険があるからだ。妹と手を繋ぐ事に恥ずかしさを感じる歳でもないのであっさりと入り口まで移動する。 ふと気になったことがあったので訊いてみた。 「俺の髪って前よりも変わってる?」 実は俺は昨日にカッパハゲの汚名を返上すべく友達の家で非常識にも染髪をさせてもらったのだ。いや本当に手伝ってくれた友人とその家の人には迷惑をかけたと思っている。今度旅行に行った時におみやげを買ってこなくてはと密かに模索している。 「うん。前と違ってる。前よりも綺麗になってる」 妹は楽しそうにきゃっきゃと笑いながら言った。 実は初めて髪を染めた時にあまり好評ではなく妹から直して欲しいとせがまれていたのだ。案外へこんでその日は眠れなかったのは秘密だ。 染め直した割りには誰もつっこんでくれなかったので気付いていなかったのかと思ったけれどもなんだ。 やはりみんな気付いていたのだ。 そして妹はそれをいいと言ってくれた。 それだけで俺はなんだか欲しかったものを手に入れてしまったようないきいきとした気分になった。 回転寿司屋から出るときに妹は俺を引き止めた。 「これ欲しい」 それはただのおもちゃの石を十字架にはめたリングのようなものだった。値段は五百二十五円。誕生日のおねだりにしては随分と安い値段である。 少なくとも、去年買ってあげたお人形よりはずっと安価だ。 けれども俺は首を横に振った。若干食べ過ぎた感を否めなくてさっさと帰りたいという気持ちもあった。 「どうして?」 けど理由はもっと根本的なところにあった。 「サイフを忘れた」 ああなんと俺はマヌケな奴なんだろう。 食事に行くというから普通俺は金を払わなくていいのでとサイフをうっかりと置いてきてしまったさっきの俺にボーイズラブな仕返しをしてやりたくなった。いや、しないけど。 「ほらっ行くぞ」 俺は妹の手を取って歩き出す。 名残惜しそうな瞳で玩具を見つめている妹の姿に俺は食いすぎた腹と胸が痛み出す。 この時俺は心の中で誓った。 今年の誕生日プレゼントはけっこういいものをプレゼントしてやらなきゃな。 『誕生日おめでと~う』 蝋燭の火を消す前にそう言うのがうちの風習(?)だ。 妹は即座に身を乗り出して蝋燭に息を吹きかける。 乗られている俺はふとももとに痛みを感じたがひたすら我慢。これが男というものだよ。 ふー、ふー、ふー。 三回息を吹きかけたところで蝋燭のが全部消える。最後の一つがやたらとしぶとかったので家族全員で声をあげて笑ってしまった。 案外このお人よしな妹は将来エンターテイナーにでもなるのかもしれない。 そんなおかしな将来像を描きながら配られたケーキを前にして俺は冷蔵庫に入れてある三ツ矢サイダーを取り出し妹に尋ねる。 「飲む?」 「のむのむー」 おうせのままにお嬢様。 もちろん口には出さずに妹のコップにそそぐ。でもそのコップはさっき俺が使っていたものののような気がしないでもないがまあいいとしよう。妹も俺もそんな細かいことは気にしないのだ。 ケーキを食べ終えて三ツ矢サイダーでそっと乾杯。 ショートケーキの甘味にサイダーの甘さがかき消されてなんとも微妙だった。今度からケーキを食べる際は紅茶にしようと固く心に誓った瞬間であった。 大して甘味もないサイダーを笑顔で飲んでいるのはもちろん妹だ。ほんとにこの妹にはどんなことでも楽しく感じてしまう才能があるみたいだ。ぜひともこの暇人大学生にも分けてもらいたいね。 「プレゼントはいつに買ってくれるの?」 妹からの質問に答える。 「多分来週だな」 「それじゃあ来週には絶対に買ってよね!」 来週に延びてしまったというのに嫌な顔ひとつもせずに喜んでくれる妹。まだまだ子供で幼い精神構造の妹は素直で優しすぎるのだ。 なんだか弟の小さな頃を思い出してしまった。 「おうっ」 元気一杯に俺は妹にガッツポーズ。 机の下から手を出すときにガンっとぶつけてしまって泣きそうだったけどなんとか決ったと思っている……のは俺だけか? そして俺は今もうおやすみ~と声高々に宣言した妹を見送ってこんな文章を書いている。 俺は今日ほんのちょっぴりだけでも妹に優しくできたのかな? けっこう心配だ。 まだまだ幼く無邪気な妹。 お人よしで素直すぎる妹。 きっといつかは成長してつらいことがあったり悲しい事があったりと人生というものを痛感するのだろう。 思春期に入れば親や自分に対して嫌悪感を抱いたりもするのだろう。 それは仕方のないことなんだと思う。 人は成長するのにはいいことであれ悪いことであれ経験が必要だ。浅はかでちっぽけな脳で考えて考えて悩んで成長するものなのだ。 その過程で俺を嫌おうとも、 その過程でどんな困難に出会おうとも、 俺は一生妹にとってはお兄ちゃんであると同時に、俺にとっての妹であるのだ。そのつながりは消えることはない。 俺が願うのは幸せを――ただ幸せを。 人の価値観はそれぞれで思想や趣味も十人十色だ。たとえ他人にとっては不幸に思える人生を辿ったとしても本人が幸せだとおもえばそれはきっと幸せなのだろう。 だから俺はただ幸せをと願う。 それが平凡であれ非凡であれ妹にとって価値あるものでありますようにとそっと祈るだけだ。 さて、そろそろ妹に何をあげればいいのかをお財布と相談しなければならない。幸いまだほんの少しだけたくわえがある。 俺は妹の寝姿を確認しながら不気味に笑った。もしこの表情を警察に目撃されたら逮捕者だ。 まあともかく今日が終わるまでまだ時間があるので、今日が終わるまではひたすら言葉を繰り返そうと思う。 おめでとう。 誕生日――おめでとう! 今日はきっと、とても気持ちのいい気分で眠れるような気がした。 なんてな。 ……えーというわけでリアルに今日が妹の誕生日だったので勢いでこんなのを書いてしまったフュートです。 誕生日、自分が生まれた日。そんな素晴らしい奇跡のおこった日に誰か祝ってくれる人がいるということの素晴らしさを感じた。そんな日でした^^(今回は祝う側だったわけですがw) あっ、ちなみに フュートの誕生日は七月六日ですよ?(超強調) べ、別にお祝いの言葉を期待してるわけじゃないんだからね! とまあこんなふうに自分らしく締めつつ、今日はこのくらいでノシ^^ PR
さよなら絶望先生というマンガでやってたネタに五月バレという言葉がありました。
四月には隠していた本性が五月になればバレると、まあそういうことですね。 ……ええ大学ではもはや下ネタを言う馬鹿カッパキャラということになってますが何か? 全くこんなにも純粋で精錬としている自分なのにどうしてでしょうかね? そんなキャラがそれはそれでおいしいと感じてきた今日この頃orz フュートです。 さて、最近では本を読むよりもどちらかと言うと書く気力が復活してきた自分ですのでこれからはもっと更新率をあげていかなければならないと考えている今日この頃です。 あっ、ちなみに新しいアドレスは決まりました(誰も訊いてねぇw) さすがに携帯アドレスをこんな寂れた日記に貼り付けるのもあれなので(というか非常識)とりあえずは意味だけでも、 アドレスの意味は「あなたと私の交差点」という意味です。 まあなんでこんなアドレスにしたかと言いますと、携帯電話というちっぽけな機械でも、これは家族、友達、知り合いなどとの繋がりであると思うんですよね。 だから自分とそれ以外の誰かが携帯電話を通じて交差する。通じ合う。これはきっとすごいことなんだと思います。 携帯だけじゃないです。今書いているこの日記、小説、不特定多数の人の目に触れるインターネットという情報配信機器でも自分と皆さんは繋がっているのです。 文章というものは誰かに読まれて初めて文章というものになると言った人がいます。だから、この日記や小説を読んでくれた人は一方的な交信かもしれませんけど確かに繋がっているのです。 だからこそ、自分はアドレスに「あなたと私の交差点」としたんです。 誰かと繋がっていることを実感できるから。 少なくとも自分は一人ではないんだと実感できるから。 だから自分は今のアドレスを気に入っています^^ ……はいはいどうも痛い子ですいません(謝罪) まあ寂しがりやのカッパハゲのたわごとなどさくっと流して本題に入ります。 今日の日記は全開web拍手を送ってきたゲッイル(だと思う)からの要望により奴に借りているラノベの感想に入りたいと思いまーす。 さてゲッイルに借りたラノベというのは―― 奇跡の表現(著 結城充考) 感想に入る前にまずは簡単な内容から シマはかつて小さな組織を束ねていたが、抗争で妻と子を惨殺され自らも瀕死の重傷を負いサイボーグ化する。 少女ナツは親に捨てられ施設で暮らしているが頑なに神を信じる態度は心を隠す仮面にも似ていた。 心に傷を負った二人が出会うとき、奇跡を信じる少女のために「大人の責任」を果たすためにシマが見せる奇跡の表現とは―― とまあこういうお話です。 設定が設定だけに基本的にシリアスな雰囲気の中物語は進んでいきます。昔組織を束ねていた主人公「シマ」は全身サイボーグです。 そのシマが奇跡を信じる少女「ナツ」と出会い奇跡を表現していく……とこういうお話です。 感想としましては率直に申しますとシマ、あんたなかなかかっこいいなと。 過去のことを悔やみながら生きていく中でナツという頑なな少女に感化されて全力でナツのところを助けに行くところはなかなか魅力を感じました。 サイボーグだというから反則的な強さなんだろうなと思っていたのですが以外と脆いところが多々あるという設定なためになかなかハラハラさせられましたし、絶望的な状況でなお、ナツの(というかみんなにも)大切なものを取り戻すためにボロボロになりながらも敵の事務所に引き返す姿には好感をもてました。 けれども不満を言うのなら戦闘のシーンがいやにあっさりとしてしまっているような気がします。無駄なものを省いてすっきりまとまっているという考え方もできるんですが自分的にはもうちょっと全体的に長くなってもよかったかなという気はしました。 でも、終わり方は穏やかな雰囲気できっちりと終わっている部分では印象アップですので読んでみる価値はあると思いますよ^^ そんなに長くないお話が読みたい方にはオススメです^^ ではでは、皆様が気持ちよく日々を過ごされる事を願いつつ、今日はこのくらいでノシ^^ |
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プロフィール
HN:
シュナフュー
年齢:
35
HP:
性別:
男性
誕生日:
1990/04/27
職業:
高校生(たぶん笑)
趣味:
小説
自己紹介:
ぱっとしない三重県に住む一般ごくごく平凡な学生で~す。。。(泣)
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